コラム
インプラントについて最初に知っておくべき基本知識
無くしてみて大切さが分かるものの1つが歯です。
現在では、日本歯科医師会の推奨により80歳になった時に自分の歯を20本以上残そうと言われています。
元気な高齢者が多いこともあり、達成できる人も少しづつ増えています。
人の歯は乳歯が20本・永久歯が28本。
親知らずがまともに生えている人は32本です。
しかし、虫歯や事故などにより歯を失ってしまうことも珍しくありません。
虫歯の治療として、ドリルで削った後の詰め物や抜歯が一般的です。
詰め物の場合は歯が残りますが、抜歯は歯根から引き抜くためその部分がすっぽりと空いてしまいます。
抜歯後のケアとしてブリッジや入れ歯を使用する人もいます。
ところが、ブリッジや入れ歯の場合、噛みにくいというデメリットが起こることも珍しくありません。
そこでインプラントを検討する人もいますが、どのような治療法なのかわからない人も多いようです。
話には聞いたことがあるけれど、よくわからないのでインプラントを躊躇していることも珍しくありません。
本記事では、インプラントについて全くわからないという人に向け、順番に詳しく説明させていただきます。
インプラントに興味がある方や、これからインプラントを検討したい方は本記事を参考にしてみませんか。
そもそもインプラントとは?
そもそも、インプラントというもの自体わからないという人も多いです。
これから、インプラントについて説明します。
「インプラント」という言葉は英語です。
日本語訳は、「植え付ける」「移植する」などです。
元々の意味は歯の治療だけではなく、植毛などもインプラントです。
物理的なもの以外にも、気持ち的に植え付けられた事実などもインプラントの意味に含まれます。
一般的に歯の場合は、他の治療と区別するためにデンタルインプラントと呼ぶこともあります。
つまり、抜歯を終えた場所に、人口の歯根と歯を植え付ける治療がインプラントです。
外れる心配もなく、残された歯が磨き残し等がない限り虫歯にならないメリットがあるのがインプラントです。
インプラントが1本1本が独立して固定してますので、しっかりと噛むことが可能です。
また、インプラントの治療後は普通の歯と同じなので、入れ歯のように外して洗浄をする必要もなくケアが簡単になります。
インプラントのメリットについて
本章では、インプラントのメリットについて説明します。
インプラントのメリットとして1番に挙げられるのが、しっかり噛めることです。
後程詳しく説明しますが、インプラントは顎の骨に人口の歯を直接固定する治療法です。
例えば入れ歯の場合、抜歯した部分に合わせて人口の歯を作成しますが、それを固定するのは金属の留め金です。
噛み方によって、ずれたりはずれることもあります。
また、入れ歯独特の口臭に悩む人も少なくありません。
総入れ歯ではない限り残された歯を利用することになりますが、抜歯した歯の両側にかぶせて固定するのがブリッジです。この場合、両側の歯を削らないといけません。
こちらは外れる心配がありませんが、かぶせた歯が虫歯になるとそれぞれ治療が必要というデメリットがあります。
インプラントのデメリットについて
メリットがあればデメリットもあるのがインプラントです。
良いことづくめのように見えるインプラントですが、当然デメリットもあります。
その中でも、最大のデメリットと言えるのが費用です。
インプラント手術は保険適用外のため、治療費が高額になってしまいます。
また、歯科医によりインプラントの技術や費用の差があるのもデメリットの1つです。
もう1つのデメリットとして、抜歯したすべての人が治療ないことです。
インプラントは、顎の骨に人口歯根を固定します。
そのため事前検査で顎の骨がもろい場合はできないことがあります。
また、手術を行う必要があるので、体の健康状況やアレルギーにより無理な場合もあります。
インプラントの手術方法とは?
インプラントのメリットとデメリットについて説明をさせていただきましたので、本章では手術方法について説明します。
インプラント手術は、顎の骨にチタンやチタン合金で作られた人工歯根を埋め込みます。
チタンは顎の骨の生体親和性が高い金属なので、アレルギーがない限り安心して使用できます。
そこにかぶせ物の接合部品(アバットメント)を取り付け、最終のかぶせ物を付けます。
その素材はセラミックや人口ダイヤモンドと呼ばれるジルコニアを使用します。
ジルコニアは、包丁やゴルフクラブなどに使用されることが多いですが、NASAのスペースシャトルでの使用実績があるほど丈夫な素材です。
人の歯は噛む際に体重と同じ力が加わるとされています。
チタンの歯根にスペースシャトルなみの歯ですから、安心してよく噛めます。
また、手術の際は部分麻酔にて安全に行いますので痛みを感じることはほとんどありません。
インプラントの手術は一般的に15~20分。
長くて1時間くらいとされていますが、手方法や術器具などは、歯科医により変わることがあります。
不安な方は事前説明の際、メリットデメリットも含め担当医師に確認しておきましょう。
インプラントの術後に気を付けること
インプラントは歯科医ににより治療方法が違いますが、人工歯根を埋め込む手術であることに変わりありません。
どのような方法でも、多かれ少なかれリスクがあるのが手術です。
インプラントも例外ではありません。
本章では、インプラントの術後に気を付ける事について説明します。
インプラント手術後に起こる可能性があるのが軽度の痛みと腫れです。
生体親和性が高いチタンを人口歯根にしていますが、顎の骨にドリルを使用することもあります。
また、歯茎を切開しますので、傷口と同じです。
完全に治るまで痛みや腫れが少々出るのは自然の流れです。
歯科医より痛み止めが処方されますので、用量を守って状況により使用しましょう。
さらにインプラントは手術ですので、術前の確認等も大切ですが定期的な検診も必要です。
最終的には年に1回ほどで大丈夫になりますが、術後は1か月・3か月・6か月など状況に合わせて行います。
もちろん、食後に行う通常の歯みがきも大切です。
術後の傷を悪化させないよう、気を付けて磨きましょう。
インプラントで楽しい食生活
いかがでしたか。
インプラントがよくわからないという方に向けて、説明させていただきました。
本記事では、あくまでもインプラントについて知ってもらうことを最優先としておりますので、医学的な用語はほとんど使用せずに説明させていただきました。
もっと詳しい内容を知りたい場合は、行きつけや最寄りの歯科医院にご相談ください。
当院でもご相談はいつでも受け付けております。
人の三大欲求の1つが食欲です。
人は生きている限りは、毎日食事をします。
食事の際に重要になるのが歯です。
健康のためには、よく噛むことが大切という医師もいます。
噛めなくなって、食べることのありがたみを感じる人もいます。
虫歯などの抜歯で自分の歯が少なくなってしまったと悩んでいる方は、インプラントを選択肢の1つとしてみてはいかがでしょうか。
高額な買い物だと躊躇する人も多いですが、残りの人生をしっかりとした歯で飲食できるのは欲求を満たすだけでなく幸せを実感できる瞬間なのではないでしょうか。
本記事がインプラントを知るキッカケになれば幸いです。